大規模地震や火災など、IT現場はさまざまな災害への対策を求められている。特に2009年から2010年にかけては、新型インフルエンザのパンデミック(感染症の世界的な大流行)対策に本腰を入れる企業が急増してきた。こうして今、予備系システムなど災害対策のためのシステムを構築した現場が感じているのは、それらの対策で果たす「人」の役割が極めて大きいということだ。

 神戸製鋼所や富士フイルム、NTT東日本、ヤマト運輸、住友電気工業、東京ガス、東京海上日動火災保険などの情報システム部やシステム関連会社を徹底取材し、実地訓練によって対策の改善を続ける現場の声をもとに、災害対策の強化を狙う企業のIT現場が重点的に取り組むべきポイントをまとめた。