日立製作所で半導体の製造にかかわった経験を持つ筆者が、日本の半導体産業が衰退した原因を分析する。「日本企業は技術力では負けていない」との定説を、誤りであると断言。米インテルや韓国サムスンといった海外企業と比較し、組織のあり方や生産技術の違いなどをひも解く。

 現場の技術者に対しアンケートを実施しており、生々しい意見が興味深い。一つの産業が衰退する様子は、他業界の教訓となりそうだ。

日本「半導体」敗戦

日本「半導体」敗戦
湯之上 隆著
光文社発行
1000円(税込)