ライオン出身でCIOの役割も担う玉生弘昌代表取締役社長
ライオン出身でCIOの役割も担う玉生弘昌代表取締役社長
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 プラネットは日用雑貨品業界など向けにEDI(電子データ交換)システムをプラットフォームとして提供するサービス会社だ。同社代表取締役社長であり、CIO(最高情報責任者)の役割も担う玉生弘昌氏は、「複数の企業が共通のシステムを利用したほうが業務の効率が上がる」と強調する。

 玉生社長は1985年にプラネットを創業するまではライオンに勤務していた。創業して複数の企業のシステム担当役員と話すなかで「日本のシステム部門は保守的すぎる」と痛感するようになったという。「COBOLをいったん学んだからという理由だけで、社内の情報システムをCOBOLで開発・保守し続けているケースもあった」と例を挙げる。

 それだけに自ら勉強を怠らない。「技術の進化はもちろん、EDIの標準化の動向や規制などに目を配りながら、IT戦略を考えている」と語る。

 現在はEDIシステムの刷新を進めている。創業以来6回目のハードウエアの刷新だ。「ハードは入れ替えれば入れ替えるほど、費用が安くなる。昔は20億円かかっていたハードが同じスペックで500万円で入手できる時代だ」(玉生社長)

 プラネットはこれまでにハードの入れ替えに合わせてシステムの利用料金の値下げも7回実施した。2010年2月現在では創業時の10分の1の利用料になっている。

 「日本企業では、業務効率化のためのIT活用は進んでいるが、意思決定に役立つ情報の収集に役立てる取り組みが遅れている。技術の側面から経営を見られるCIOがもっと育つ必要がある」(玉生社長)という問題意識も持っている。

Profile of CIO
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・『世界大不況からの脱出』
(ともにポール・クルーグマン著、早川書房)

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