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ホットトピックス[日経コミュニケーションRepo] 日経コミュニケーション

始まった携帯の“黄金周波数帯”争奪戦

各社注目の700M/900M帯,割り当てに向け総務省で議論

2010/02/15
堀越 功=日経コミュニケーション
出典:日経コミュニケーション 2010年1月15日号  pp.22-23
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

携帯電話各社がかねてから本命視し,“黄金周波数帯”とも言われている700M/900MHz帯の割り当て議論が始まった。総帯域幅は40MHz×2程度しかなく,各社の争奪戦は必至の状況だ。だが総務省の周波数再編の計画案を読み解くと,“ウルトラC”的な解決案も現実味を帯びてくる。

 700M/900MHz帯とは,地上デジタル放送への完全移行で空く700MHz帯と,第2世代携帯電話(2G)の終了に伴う周波数再編によって空く900MHz帯のこと。総務省はこの700M/900MHz帯を,FDD(周波数分割複信)システムの上下ペアを念頭に携帯電話などに割り当てる方針を示している(図1)。地デジへの完全移行の1年後で,周波数再編が完了する2012年7月から利用が可能になる。

図1●携帯電話向け帯域の目玉である700M/900MHz帯の割り当て検討を開始
2012年以降の総務省の周波数割り当て計画。地上デジタル放送への完全移行に伴って空く700MHz帯と,第2世代携帯電話の終了に伴う周波数再編によって空く900MHz帯の一部を携帯電話など移動体通信向けに割り当てる計画だ。
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 この周波数帯は,ソフトバンクの孫正義社長などがかねてから「黄金周波数帯」と呼んでいたもの。建物内などに電波が通じやすく,移動体に向いている。携帯電話事業者にとっては,のどから手が出るほど欲しい帯域だ。

 この周波数帯の割り当て検討が2009年12月に総務省で始まった。検討の場となるのは,総務省の「情報通信審議会 情報通信技術分科会」の「携帯電話等周波数有効利用方策委員会」。ここで隣接するバンドとの干渉を抑えるための技術的条件の検討や,参入を希望する事業者のヒアリングなどを実施する。2010年10月に答申を得る計画だ。

 通常はこの答申結果に沿って,総務省が具体的に何社に割り当てるといった免許方針を策定するため,委員会での議論の行方に注目が集まる。これまでの経緯を考えると,事業者の決定は2011年春以降になりそうだ。

 700M/900MHz帯は,携帯電話事業者にとって,利用しやすい周波数帯の中でまとまった帯域が空く最後のチャンスと言える。周波数獲得に向けて,今後携帯各社の働きかけが加速しそうだ。その結果次第で,ユーザーの将来の利用環境が大きく変わる。

800MHz帯で追加帯域の可能性も

 700M/900MHz帯の割り当てに向けては,いくつかの論点が見えてきた。一つは,帯域枠を何枠作るのかという点。もう一つは,国際的に整合性をどうやって取るのかという点だ。

 2003年7月に総務省の情報通信審議会に答申された資料などによると,700M/900MHz帯に用意された帯域幅はそれぞれ40MHz幅,35MHz幅とある。この帯域が利用可能になる2012年には,LTE(long term evolution)の導入も本格化しているだろう。LTEの仕様上の最大帯域幅である片側20MHzの利用を想定すると,割り当て枠は多くて2社分しか用意できないことになる。

 現在の携帯各社の周波数保有状況は表1の通り。今後モバイル・ブロードバンドの進展に伴ってトラフィックの急増が予測されるため,各社とも追加の帯域を希望している。700M/900MHz帯獲得に向けた各社の激しい争奪戦が予想される。

表1●携帯電話事業者4社の現在の周波数保有状況
各社の割り当て状況は本誌調べ。今後,モバイル・ブロードバンドの進展に伴ってトラフィックの急増が予測される。トラフィック対策のため,各社とも周波数の追加割り当てを求めている。
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 ただ,総務省が公表した今後の周波数割り当て計画案を読み解くと,“ウルトラC”的なシナリオも浮かび上がってくる。800MHz帯で追加帯域を用意し,700M〜900MHz帯を使って各社にほぼ均等に割り振る策だ。

>>総務省は700M/900MHz帯の検討開始と前後して2009年1...
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