韓国Samsung Electronics Co.,Ltd.は,「2010 International CES」において,北米で発売予定の電子書籍端末を展示した。展示の規模としては,同社が大々的にアピールする「3D LED TV」(Tech-On!関連記事)に劣るものの,来場者の注目度は極めて高く,展示品の周囲には人だかりが絶えなかった。

 展示したのは,9.7型品,6型品2種類,5型品の計4機種。6型品の2種類は,それぞれ米Amazon.com,Inc.の「Kindle」のようにキーボードを備えるタイプと,操作部をスライドさせて引き出すタイプである。いずれも,米E Ink Corp.製の電子ペーパーを搭載する。

9.7型品
9.7型品
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6型のキーボード・タイプ
6型のキーボード・タイプ
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6型のスライド・タイプ
6型のスライド・タイプ
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5型品
5型品
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 Samsung Electronics社は,既に韓国で2009年7月に電子書籍端末を発売している(Tech-On!関連記事)。ただし,5型品の1機種のみだった。今回は北米での展開に当たり,端末のデザインも一新し,ラインアップも増やした格好だ。2010年3~4月に発売を予定しているという。

 今回の4機種は,いずれも無線通信機能を搭載する。いずれの端末にもWi-Fiを搭載するほか,6型のキーボード・モデルには3G無線通信機能も搭載するという。韓国で発売した機種には,無線通信機能は搭載されていなかった。

 対応するフォーマットは,EPUBやPDF,TXTなど。EPUBをサポートするため,米Google Inc.が用意する100万以上におよぶパブリック・ドメインの電子書籍コンテンツの閲覧も可能としている。このほか,テキスト読み上げ機能も搭載している。