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技術起業

“ええ格好しい”が会社を潰す、経営者こそ謙虚に

もぐら
代表取締役
小林 伸泰

島田 昇=日経コンピュータ 2010/01/29 日経コンピュータ

 アフィリエイトプログラムの老舗企業の創業メンバーであり、二度の起業を経験した小林伸泰氏。ベンチャー企業としては“ベテラン経営者”といえる同氏が、低価格な名刺情報管理サービス「メイシー」を開始した。これまでの経験から同氏は、経営で最も重要なことは“楽しく働く”ことであり、そのためには、経営者が謙虚な姿勢で他人の話に耳を傾ける必要があると話す。(聞き手は島田 昇=日経コンピュータ)

「メイシー」とはどのようなサービスか。

 企業や個人が持っている名刺情報を、簡単にデータ化して管理するためのサービスだ。利用者はアカウントを作成し、手元に貯まっている名刺を当社に送付するだけでよい。名刺情報がデータ化され、パソコンや携帯電話から検索したり閲覧したりできるようになる。名刺を外部に出せないといったセキュリティポリシーを持つ企業に配慮し、名刺を送付せずに、市販のスキャナと専用ソフトを利用する方法も用意してある。

 料金は、先行する競合他社よりも安く設定している。初期費用は無料で、基本料金は利用者一人当たり月額1980円だ。名刺情報の入力費用は1枚当たり25円、読み取り費用は1枚当たり10円になる。そのほか、名刺の返送料として1回1人当たり500円がかかる。

名刺管理ができている人は少ない

 2009年10月28日にサービスを開始したばかりのため、まだ利用者数は少ない。だが、既存のCRM(顧客関係管理)やSFA(営業支援システム)などの情報管理サービスを手がける事業者などとは連携が容易なため、今後はパートナー企業を増やし、名刺管理にさらなる付加価値を加えたサービスとして発展させながら、利用者数を急増させたい。

なぜ名刺情報管理サービスに着目したのか。

 「名刺管理をきちんとできている人が少ない」という、当社の取締役副社長兼CTO(最高技術責任者)である新井俊一のアイデアがきっかけだ。ちょうどSaaS(ソフトウエアアズアサービス)やクラウドコンピュータが注目され始めた時期でもあったので、時代の流れにも乗れると考えた。先行企業が存在したが、より安く、手軽なサービスにすれば需要はあると判断した。

 特に、中小・零細企業市場には確実に需要がある。大手や中堅企業と比べ、名刺情報の管理が社内でIT化されていないことが多いからだ。そのためにも、導入しやすく、シンプルなサービスでなければならない。実際、現場の声を聞いてみると、「こんな方法があったのか」と感動されることが多い。

現在の会社「もぐら」設立のきっかけは。

 新井と知り合ったことで、何をやるかも決めずに2007年3月に会社を設立したというのが本当のところだ。彼とは、私が経営、新井が技術という役割分担にすれば非常に仕事がしやすく、ウマもあった。

 もともと私は、アフィリエイトプログラムのサービスプロバイダとしては老舗となったウェブシャークの創業メンバーである。「電脳卸」などを展開し、主に営業担当役員を務めていた。その後、新しいサービスを立ち上げたくて同社を退社し、クリームを立ち上げた。今はダウンロードショッピングモールの「XCREAMなどを運営している。

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