中問A

 販売管理業務に関する次の記述を読んで、問89~92に答えよ。

 S社の販売管理業務は、受注処理、出荷処理及び請求処理で構成されており、業務効率の向上を目的として販売管理システムを利用している。
 販売管理業務の概要と販売管理システムの概要は、次のとおりである。

〔販売管理業務の概要〕
(1)受注処理では、営業担当者が顧客から注文依頼を受けると、受注データを販売管理システムに登録する。注文には、通常注文と優先注文の二つの種別がある。
(2)出荷処理では、受注データを基に在庫引当を行う。通常注文は在庫数の70% まで引当可能であり、優先注文は在庫数まで引当可能である。在庫引当ができた分は、倉庫担当者が納品書を作成して出荷作業を行う。在庫引当ができなかった分は、次の入荷を待ってから出荷する。
(3)請求処理では、毎月20日を請求締め日として、その翌日に経理担当者が出荷済データから顧客ごとに請求書を作成して送付する。

〔販売管理システムの概要〕
販売管理システムでは、受注処理、出荷処理、請求処理の結果が、それぞれ、受注管理ファイル、出荷管理ファイル、請求管理ファイルに登録される。

問題

問92 請求処理において、顧客P社との取引が次の表のとおりであったとき、eに入る請求金額は幾らか。

ア 70,000
イ 90,000
ウ 105,000
エ 155,000

ストラテジ系>企業と法務>企業活動>会計・財務

解説と解答

 問題文より、毎月20日を請求締め日として、その翌日に経理担当者が出荷済データから顧客ごとに請求書を作成するという請求処理をします。

 空欄eの請求の日付は11/21なので、10/21~11/20の間に発生した取引が請求の対象となります。また、出荷済データから請求書を作成するので、処理が「出荷」のものだけが請求の対象となります。すなわち、10/21~11/20の間に発生した取引で、かつ、処理が「出荷」である取引の金額を合計したものが請求金額になります。

 以上より、請求処理の対象となる取引は、以下の3件です。

10/30付の出荷の取引、金額は20,000円
11/6付の出荷の取引、金額は30,000円
11/15付の出荷の取引、金額は40,000円

 請求金額は、これらの3件の取引の金額を合計すればよく、20,000円+30,000円+40,000円=90,000円になります。

 従って正解は、選択肢イです。

小倉 美香(おぐら みか)
アプリケーションデザイナー 代表取締役
情報サービス会社の勤務を経て、1998年より現職。保持する資格は、プロジェクトマネージャ、テクニカルエンジニア(ネットワーク)、同(情報セキュリティ)、基本情報技術者など多数。著書に「3週間完全マスター ITパスポート 2010年版」などがある。