問題

問79 他人のIDとパスワードを使って、インターネットでオンラインショップのWebサーバに侵入し、会員情報を窃取しようとした。この行為を違法とする法律はどれか。

ア 刑法
イ 電気通信事業法
ウ 不正アクセス禁止法
エ プロバイダ責任制限法

ストラテジ系>企業と法務>法務>セキュリティ関連法規

解説と解答

 それぞれの選択肢を確認しましょう。

 選択肢アの「刑法」は、犯罪の規定と刑罰について定めた法律です。刑法では他人のIDやパスワードの利用や情報ののぞき見などの行為そのものは違法になりません。

 選択肢イの「電気通信事業法」は、サービスを行う事業者を分類し、規制内容などを定めた法律です。電気通信事業の公共性を確保するため、検閲の禁止、通信の秘密保持などが定められています。

 選択肢ウの「不正アクセス禁止法」は、不正アクセス行為を犯罪として定義した法律です。不正アクセス行為として違法になるものは、なりすまし(他人のIDやパスワードを不正に利用する)や、他人のIDやパスワードの第三者への提供などがあります。

 選択肢エの「プロバイダ責任制限法」は、インターネット上に公開されている情報によりプライバシーや著作権などの侵害があった場合に、プロバイダの負う責任範囲を定めた法律です。

 以上より正解は、選択肢ウです。

城田 比佐子、関谷 昌太
アイティ・アシスト インストラクタ
ITに関するコンサルティングや教育を実施するアイティ・アシストのインストラクタ。新入社員研修やプロマネ育成研修をはじめ、基本情報技術者試験、応用情報技術者試験、プロジェクトマネージャ試験などの試験対策研修の実績も豊富。著書に「3週間完全マスター 基本情報技術者 2010年版」などがある。