問題

問57 情報システムを落雷によって発生する過電圧の被害から防ぐための手段として、有効なものはどれか。

ア サージ保護デバイス(SPD)を介して通信ケーブルとコンピュータを接続する。
イ 自家発電装置を設置する。
ウ 通信線を経路の異なる2系統とする。
エ 電源設備の制御回路をディジタル化する。

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解説と解答

 それぞれの選択肢の記述を確認しましょう。

 選択肢アは、適切な記述です。サージとは、電圧・電流が急増することを指します。サージ保護デバイス(SPD:Surge Protective Device)を通信ケーブルとコンピュータの間に設置することで、落雷などによる過電圧から情報システムを守ります。

 選択肢イの記述にある自家発電装置は、停電を防ぐためのもので、落雷による過電圧を防ぐことはできません。

 選択肢ウの記述のように、通信線を経路の異なる2系統にすると、1系統に異常が発生した場合でも、残りの1系統がバックアップを行い、正常な運用を継続できます。これはネットワークの障害対策であり、落雷による過電圧を防ぐ手段ではありません。

 選択肢エの記述にある電源設備の制御回路のディジタル化は、低消費電力、高速応答、高機能化などのアナログでは実現が難しい高度な要求に対応するためのもので、落雷による過電圧を防ぐ手段ではありません。

 以上より正解は、選択肢アです。

城田 比佐子、関谷 昌太
アイティ・アシスト インストラクタ
ITに関するコンサルティングや教育を実施するアイティ・アシストのインストラクタ。新入社員研修やプロマネ育成研修をはじめ、基本情報技術者試験、応用情報技術者試験、プロジェクトマネージャ試験などの試験対策研修の実績も豊富。著書に「3週間完全マスター 基本情報技術者 2010年版」などがある。