問題
問45 UML 2.0で定義している図のうち、動的な振る舞いを表現するものはどれか。
ア オブジェクト図
イ クラス図
ウ シーケンス図
エ パッケージ図
解説と解答
UML(Unified Modeling Language)とは、オブジェクト指向のソフトウエア開発で用いられるもので、システムの構造を図解することで視覚的に分かりやすくしたものです。UMLには静的なシステム構造を表すものと、動的な振る舞いを表すものがあります。ここでの「振る舞い」とは、オブジェクトがどのような動作をするかということです。例えば、CDショップのシステムにおいてオブジェクトを「顧客」とすると、振る舞いは「商品を探す」「試聴する」「購入する」などになります。
それぞれの選択肢の記述を確認しましょう。
選択肢アの「オブジェクト図」は、システムのある時点におけるオブジェクト間の関係を表現する図で、システムの静的な構造を表すものです。
選択肢イの「クラス図」は、クラスとクラス間の関係を表現する図で、システムの静的な構造を表すものです。クラスとはオブジェクトの設計図に当たるもので、オブジェクトが「顧客」だとすると、クラスは「氏名」「年齢」「購入履歴」などのデータや、「商品を探す」「試聴する」「購入する」などの振る舞いを定義します。
選択肢ウの「シーケンス図」は、システムの動的な振る舞いを表すものです。オブジェクトである「顧客」の「商品を探す」「試聴する」「購入する」などの振る舞いをどのように連携して行うのかを表現します。
選択肢エの「パッケージ図」は、クラス図の一種でシステムの静的な構造を表現するものです。クラスを大きな単位で分類して、システムが何をやろうとしているのかの概要を把握しやすくします。
以上より正解は、選択肢ウです。
アイティ・アシスト インストラクタ