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仮想化におけるハードウエア論理分割方式の価値仮想化ソフト導入で増える複雑性を回避
出典:日経コンピュータ 2009年12月23日号
94〜95ページより
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
PCサーバーへの仮想化技術の導入率は現在、全ワークロードのおよそ16%、それが2012年には50%程度にまで伸びると予想される(米調査会社ガートナー調べ)。米ヴイエムウェア製の仮想化ソフトに対抗し、安価な米マイクロソフトのHyper-Vや米シトリックス・システムズのXenが登場したことで、中堅・中小企業の仮想化を後押しするからだ。 しかし、今後の導入検討が進む基幹系システムにあっては、どの仮想化技術を導入するかについて、仮想化ソフト以外のアプローチにも視野を広げる必要がある。その一例が、日立製作所の「Virtage(バタージュ)」である。メインフレームが持つ論理分割技術によって仮想化機能を強化するアプローチを採っている。 すでに実績がある技術をオープンシステム上に再構築することで、「これまでに蓄積したシステムの開発・運用ノウハウを最大限活用する」(日立製作所の上野仁エンタープライズサーバ事業部第二サーバ本部第三部担当部長)ことを狙う。
技術の違いが運用環境を左右するこうしたアプローチの差が、サーバー仮想化の実現方法や運用環境の差になって表れる(図1)。ソフトによる仮想化技術では、複数のCPUを複数のOSが切り替えながら使う共有モードで動作する。I/Oについては「ハイパーバイザーエミュレーション」と「サービスVM」のいずれかのモデルで実現している。
いずれも、OSやアプリケーションに対して、ハードウエアの存在を極力見えないようにする考え方だ。仮想化によって、アプリケーションの移植性が高まり、「ハードメーカーによる囲い込みから解放される」とされるのは、このためだ。 これに対し、Virtageにおけるハードによる実現手法では、上記の共有モードのほかに、一つのOSが特定のCPUを使う「占有モード」を持つ。I/Oについても、ハードでアドレスを変換する「パススルー」モデルを採る。OSやアプリケーションにハードの存在を見せることで、「従来の物理サーバーと同じ考え方で、仮想化環境を利用できる」(上野担当部長)ことになる。 基幹系システムが求める高信頼性の実現には、ハードの存在が見えることが重要だ。仮想化の課題に挙げられるデータベースサーバーへの適用や、障害発生時の問題の切り分け、ホットスタンバイ構成の実現などが容易になるからだ。ソフトによるエミュレーション方式では、制御系コマンドの取り扱いなどが困難になるのが、その理由である。
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