民主党政権,ICT政策の核心

 「官僚主導から政治主導へ」,「コンクリートから人へ」---。従来の路線を覆すマニフェストを掲げた民主党が政権を握ってから3カ月余りが過ぎた。長期にわたった自民党による支配体制を徹底的に見直し,ICT分野で新たな方針を次々と打ち出している。彼らが目指すのは,グローバルな動きに呼応し,社会に溶け込み,世の中の仕組みを大きく変えるICTだ。

 政策決定プロセスも大きく変化している。各省庁に分かれた管理体制を政治主導に切り替えた。これまで超えられなかった省庁間の壁を政治主導で突破し,ICTが一気に社会に浸透する可能性がある。このような民主党政権のICT政策の変化は,停滞する国内市場に新風を吹き込む可能性がある。その過程で,政治主導の力をいっそう問われる場面も増えるだろう。

 そこでICT政策をけん引する政務三役を直撃。動き始めた新政権のICT政策の核心に迫った。


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