アプリケーションへの署名

 アプリケーションを公開するには、アプリケーションに署名をする必要がある。適切な署名がされていないアプリケーションは、システムにインストールすることができないからである。ただし、署名と言っても、認証局を通して証明書を取得する必要はなく、開発用のPCで手軽に証明書を作成することができる。

 署名をする方法には、次の2通りがある。

(1)JDKに付属のKeytoolとJarsignerを使用し、コマンド・ライン上で署名する方法
(2)ADT Export Wizardを使用し、Eclipse上で署名する方法

 後者の方法で使うADT Export Wizardは、ADT (Android Development Tool) 0.9以降が備える機能である。コマンド・ラインを起動することなく、Eclipse上で比較的手軽に証明書を発行できる。以下に、その手順を解説していく。

 まず、パッケージエクスプローラ(Package Explorer)から該当するプロジェクトを選んで右クリックし、Androidツール → Export Signed Application Package…を選択する。

図2●AndroidツールからExport Signed Application Package...を選択
図2●AndroidツールからExport Signed Application Package...を選択
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 「Create new keystore」をチェックし、証明書の保存先と、パスワードを入力する。

図3●証明書の保存先と、パスワードを入力
図3●証明書の保存先と、パスワードを入力
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 証明書に関する詳細な情報を記入する。「Validity」とは鍵の有効期限のことだが、25年以上を指定しよう。

図4●証明書に関する詳細な情報を記入する
図4●証明書に関する詳細な情報を記入
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 アプリケーション(.apk)パッケージの保存先を指定すれば完了だ。

図5●アプリケーション・パッケージの保存先を指定する
図5●アプリケーション・パッケージの保存先を指定する
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 アプリケーションへの署名を終えれば、Android Marketにアプリケーションを公開する準備はいよいよ整ったことになる。