Twitterは140文字以内の「つぶやき」を発信・共有するWebサービス。2006年から始まったが、2009年に入って人気に火がつき、利用者数が急増している。

 本書はTwitterの魅力を紹介するのに加えて、情報発信や情報共有のあり方、マーケティング、マスメディアなど様々な分野に及ぼす影響について踏み込んでいる。

 10人の執筆陣は、ITジャーナリスト、ベンチャーキャピタルのマネジャー、サイボウズ創業者などとバラエティに富む。10人がそれぞれの専門分野や立場からTwitterというサービスをどう見ているのかが興味深い。

 例えば、既存メディアとの関係についての見解は分かれる。文字数制限があることでプロと素人の差を縮めたり、誰もが気軽に“速報”できたりする点など、既存メディアの存在を脅かすポジションとなる可能性を評価する意見がある。Twitter活用による販促の成功例などは、マーケティングツールとしての可能性を感じさせる。

 その一方で、公開された発言を巡るトラブルや意図せぬ情報流出などの問題についても言及。今後Twitterがさらに普及した場合に認識するべきリスクについても確認できる。

Twitterの衝撃

Twitterの衝撃
枝 洋樹/林 信行/小林 弘人/津田 大介/武田 徹/高須賀 宣/岡野原 大輔/片瀬 京子/高橋 秀和/亀津 敦著
日経BP社発行
1470円(税込)