問題

問15 ホットスタンバイ方式に関する記述のうち、適切なものはどれか。

ア 待機系は、現用系が動作しているかどうかを監視していて、現用系のダウンを検出すると現用系が行っていた処理を直ちに引き継ぐ。
イ 待機系は、現用系に入力されるジョブを監視していて、処理量の大きいジョブが入力されると現用系に代わってこれを実行する。
ウ 待機系は、現用系の負荷状態を監視していて、現用系のオーバロード(過負荷状態)を検出するとオーバロードした分の処理を引き受けて実行する。
エ 待機系も現用系と同時に同じ処理を実行していて、現用系がダウンしても待機系が処理を完了する。

テクノロジ系>コンピュータシステム>システム構成要素>システムの構成

解説と解答

 ホットスタンバイとは、システムに障害が発生したときでも処理を続けられるようにする仕組みの一つです。

 ホットスタンバイでは、同じ構成のシステムを2系統用意しておきます。そして、その片方を作動させ(現用系)、もう片方は待機状態(待機系)にしておきます。待機系と現用系は常に同じ状態にしておき、現用系に障害が発生すると即座に待機系が処理を引き継ぎます。

 現用系と待機系の同期を行なわずに、現用系に障害が発生してから待機系を作動させる方式は、コールドスタンバイと呼ばれます。

 選択肢アは、ホットスタンバイに関する記述です。

 選択肢イと選択肢ウは、負荷分散機能(ロードバランサー)を利用した負荷分散に関する記述です。

 選択肢エは、デュアルシステムに関する記述です。

 以上より正解は、選択肢アです。

城田 比佐子、関谷 昌太
アイティ・アシスト インストラクタ
ITに関するコンサルティングや教育を実施するアイティ・アシストのインストラクタ。新入社員研修やプロマネ育成研修をはじめ、基本情報技術者試験、応用情報技術者試験、プロジェクトマネージャ試験などの試験対策研修の実績も豊富。著書に「3週間完全マスター 基本情報技術者 2010年版」などがある。