Development分野ではプロジェクト管理ツール「Trac」の解説記事4本が、上位20位中にランクイン。プログラミングの基礎に関する解説記事が多い同分野では大健闘といえる。Flashムービーを作成するためのフリーソフトに関する解説記事も、前年に引き続いて根強い人気を示した。
プロジェクト管理ツールは、チーム内のタスクや分散開発におけるタスクの管理を支援するためのソフトウエア。大規模なシステム開発プロジェクトや、さまざまな企業や部署の開発者が参加する分散開発プロジェクトを効率よく進めるために不可欠のツールだ。Tracはオープンソース・ソフトウエアであり、無償で利用できる。
Tracには、Webブラウザから利用でき、構成管理ツールと連携が可能、「チケット」によるタスク管理などの特徴がある。Tracのチケットとは、開発プロジェクトにおいて発生した課題、故障、要件などを登録したり、閲覧するための仕組みである。バグ管理票などの作成・管理などを効率化できるという。
Trac関連記事の中では、Tracと、Tracの稼働に必要なソフトウエアや主要なプラグインのインストーラについて紹介した「Trac Lightningで簡単インストール」(2位)、Tracの特徴を説明した「Tracをオススメする、これだけの理由」(8位)、TracをLinuxにインストールする手順と基本的な設定について解説した「TracをLinuxにインストール、Tracの基本的な設定」(9位)が、それぞれ10位以内にランクインした。
Flash作成ソフトの記事が人気
今回ランキング1位の記事「前編:Flashムービー作成フリーソフト『Suzuka』で簡単アニメーションを作ってみよう」は、2008年のアクセスランキングでも2位に入っており、根強い人気を誇っている。この記事の後編となる「Flashムービー作成フリーソフト『Suzuka』後編:スプライトやトゥイーン機能を使えば複雑な動きも楽々」も10位にランクインした。
ちなみに、上記の記事で説明しているSuzukaとは別のFlashムービー作成フリーソフト「ParaFla!」の解説記事「フリーソフトでFlashムービーを作ろう」も7位に入っている。ニコニコ動画やYouTubeなどWeb上での動画やアニメーションの普及が、これらのフリーソフトに対するニーズを生み出しているのだろう。
“読み物”記事もランクイン
ランキングの4位に入った「プログラマに必要なたった一つの力」と、5位に入った「『テトリスを1時間強で作ってみた』動画の投稿者にインタビュー」はいずれも、プログラマとしての心構えなどについて語ってもらった“読み物”である。
前者は小飼弾氏が読者に語りかける手紙の形式になっており、後者はニコニコ動画の人気コンテンツの「うp主」である紀平拓男氏へのインタビューである。プログラミングを始めてまだ間が無い人にとって、先人たちが語るプログラマとしての心構えや考え方はそのまま役に立つだろうし、ある程度以上の経験がある人にも自分の“立ち位置”を確認するうえで参考になるだろう。
Developmentサイトの定番といえる基礎モノの記事では、「初心者がJavaを“超高速”で学ぶためのコツ」(3位)、「VB 2008で楽々Webプログラミング 第1回 ASP.NETの基本を押さえる」(6位)、「フリーのTurbo Delphiで始めるWindowsプログラミング」(11位)などのプログラミング言語関連の解説記事のほか、「定番アルゴリズムを徹底理解!」(19位)が20位以内にランクインした。
プロジェクト管理ツール「Trac」に関する説明で「Ruby on RailsやSpring IDEの開発でも使われている」としましたが,両プロジェクトは現時点では別のプロジェクト管理ツールを使っています。そのため、該当記述を削除しました。 [2009/12/28 09:00]