問題

問13 損益計算資料から求められる損益分岐点となる売上高は何百万円か。

ア 160
イ 250
ウ 300
エ 360

ストラテジ系>企業と法務>企業活動>会計・財務

解説と解答

 損益分岐点とは,売上高と費用(固定費+変動費)が等しくなる点(売上高)のことです。損益分岐点は利益と損失の分かれ目となる売上高なので,売上高が損益分岐点と等しいときは利益がゼロとなり,利益も損失も発生しません。また,売上高が損益分岐点よりも多ければ利益が得られ,少なければ損失が発生します。

 損益分岐点を求める公式は,次のとおりです。

損益分岐点=固定費÷(1-変動費率)
※変動費率=変動費÷売上高

 この問題では,上記の損益分岐点を求める公式をそのまま利用すればよいので,損益計算資料より,変動費,変動費率,固定費の各値を求めます。

(1)変動費
 変動費は,材料費(変動費)140百万円と外注費(変動費)100百万円を合計した金額なので,140+100=240百万円になります。

(2)変動費率
 売上高400百万円に対して,変動費が240百万円なので,変動費率は240÷400=60%になります。

(3)固定費
 固定費は,製造固定費100百万円と販売固定費20百万円を合計した金額なので,100+20=120百万円になります。

(4)損益分岐点の売上高
 上記の損益分岐点を求める公式に,(1)~(3)の各値を当てはめればよく,損益分岐点の売上高=120百万円÷(1-0.6)=300百万円となります。

 以上より正解は,選択肢ウです。

 なお,損益分岐点に関する問題は,この公式を利用すると簡単に解答が得られる場合が多いので,この機会にぜひ覚えてしまいましょう。

小倉 美香(おぐら みか)
アプリケーションデザイナー 代表取締役
情報サービス会社の勤務を経て,1998年より現職。保持する資格は,プロジェクトマネージャ,テクニカルエンジニア(ネットワーク),同(情報セキュリティ),基本情報技術者など多数。著書に「3週間完全マスター ITパスポート 2010年版」などがある。