写真●産業技術大学院大学 石島 辰太郎 学長
写真●産業技術大学院大学 石島 辰太郎 学長

 「企業が新しいビジネスで成功するには、最適な組織体制や業務プロセス、ITの適用範囲などを統合的にデザインし、着実に実行できる人材がいなければならない」と、産業技術大学院大学の石島辰太郎学長は話す。

 こうした人材を育成するための手法として、石島学長が注目しているのが、ビジネス分析のための知識体系であるBABOK(Business Analysis Body of Knowledge)だ。

 BABOKはビジネス上の課題を見える化し、解決策を提示するために必要な知識や作業、テクニックを整理したもの。「経営層の要求を的確につかむには」「ステークホルダー(利害関係者)間の意見を調整するには」「課題解決策の実現性を見積もるには」といったスキルを高めることができる。

 実は石島学長は、社団法人であるビジネスデザイン推進機構の副理事長でもある。同機構はBABOKなどを中核にした独自の人材育成プログラムをユーザーの情報システム部門などに実施し、BABOKの普及を図っている。