Android エミュレータの設定
初めてAndroid SDKを利用する場合は,上述のプロジェクトを作成した後にAndroidエミュレータの設定ファイル(AVD:Android Virtual Devices)の作成画面が表示される(図15)。
ここでアプリを導入したいAndroid端末に合わせて,画面サイズなどを設定しよう。今回は,「HT-03A」端末に合わせて以下のようなAndroidエミュレータを作成する。
Target: Android 1.5 - 1.5
SDCard: 128M
Skin : Default(HVGA)
上記の設定を終えて「Create AVD」ボタンをクリックすると,作成したAVD設定がリストに表示されるので,これを選択したら「Finish」をクリックして完了である(図16)。
HelloWorldアプリケーション
実は既にHelloWorldアプリケーションは完成している。ADTをインストールしたEclipseを利用すれば,新規プロジェクトを作成するだけで,Eclipseが自動的にAndroidアプリに必要な基本ファイルを作成してくれるからだ。実際,作成したプロジェクトを実行すると,エミュレータ上でHelloWorldアプリが起動する。
エミュレータを起動してアプリケーションを実行するには,メニューの「Run」を選択し,「Run As」から「Android Application」を選択し,「OK」をクリックすればよい。その後,エミュレータの起動に少々の時間(PCのスペックによっては結構な時間)がかかるが,「HelloWorld」Androidアプリが起動し,「HelloApplication」というタイトルで,「Hello World, HelloWorldActivity!」という文字が表示されるだろう(図17)。
ちなみに筆者の開発機のスペックは,OSがWindowsXP SP3,プロセッサがIntel Core2 Duo T7250 2.00GHz,メモリーが2Gバイトである。
それでは,作成されたHelloWorldプロジェクトの各ファイルを具体的にみていこう。作成されたプロジェクトは以下のような構成になっている(図18)。
アクティビティ:プログラムのロジックを記述するクラス
・gen/R.java
画像や文字列,画面レイアウトなどを参照するときに利用するクラス
・res
レイアウト定義ファイル(layout/main.xml)や,アプリアイコン(drawable/icon.png),文字列定義ファイル(values/strings.xml)ファイル,リソースが配置されるフォルダ
・AndroidManifest.xml
アプリアイコンや,アプリ名などを設定するファイル