クラウド・コンピューティングの掛け声とともに様々な技術分野において革新が求められる中,主にデータ・センターをはじめとする大規模なサーバー・システム向けとして,次世代のネットワーク技術開発が進んでいる。「CEE」(converged enhanced Ethernet)である。10Gビット・イーサネットをベースに,レイヤー2でのフロー制御などネットワークの信頼性を高めるための技術が盛り込まれている点が特徴だ。これにより,従来は別々だったストレージI/O用のネットワークとLANを統合(converge)できる。CEEの標準仕様は2009年末から2010年にかけて完成する見込みだが,標準化作業に参加しているベンダーの間では基本仕様についての合意が取れていて,一部のベンダーは既に製品を提供している。次世代データ・センターを支えるCEEの仕組みを紹介しよう。