いま急速に話題を集めているIFRS(国際会計基準)は,財務・会計担当者だけでなく,ITエンジニアやマネジャーも押さえておくべき重要なテーマです。しかし,その考え方や仕組み,用語はこれまでの日本基準と異なる点が多く,理解が難しい部分も少なくありません。

 ここでは,IFRSの基本知識を問う10の問題を用意しました。IFRSへの対応が本格化する時期に備えて,今のうちに正しい知識を身に付けてください。

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【問題1】
 IFRSの特徴として挙げられる「細かいルールを設けない主義」を何と呼びますか。

A)規則主義
B)実現主義
C)原則主義

【問題2】
 IFRSで「損益計算書」にあたる財務諸表は,以下のどれでしょうか。

A)包括利益計算書
B)財務計算書
C)財政状態計算書

【問題3】
 ASBJがIASBと結んだ「日本の会計基準とIFRSのコンバージェンスを加速化する」ことに関する合意を,何と呼ぶでしょうか。

ASBJ:企業会計基準委員会。日本の会計基準の設定主体
IASB:国際会計基準審議会。IFRSの設定主体
コンバージェンス:IFRSに近づけるための日本基準の変更

A)京都合意
B)東京合意
C)ノーウォーク合意

【問題4】
 日本の会計基準のコンバージェンスと,IFRSそのものの適用(アドプション)に関する以下の記述のうち,正しいものはどれでしょうか。

A)コンバージェンスが完了することによって日本基準とIFRSが同一になり,結果的にアドプションも完了する
B)アドプション後もコンバージェンスは継続して行う
C)アドプションをもって,コンバージェンスは終了する

【問題5】
 日本においてIFRSの適用が必要となる可能性がある会社は,次のどれでしょうか。

A)すべての企業
B)大規模な上場企業
C)上場企業と一部の非上場企業

【問題6】
 日本におけるIFRS任意適用と強制適用の予定時期の組み合わせとして正しいのは,以下のどれでしょうか。

A)任意適用:2009年3月期,強制適用:2014年または2015年
B)任意適用:2010年3月期,強制適用:2015年または2016年
C)任意適用:2011年3月期,強制適用:2016年または2017年

【問題7】
 IFRSに対する取り組みの考え方として間違っているのは,以下のどれでしょうか。

A)IFRSに対応した最新ソフトウエア・パッケージを導入することにより,自動的にIFRS対応が可能である
B)IFRSは経理部だけの問題でなく,全社的な対応が必要になる
C)IFRSの強制適用までにまだ時間はあるものの,システム対応などで時間がかかることも考慮し,早期に検討を開始することが望ましい

【問題8】
 IFRSで固定資産として見なされるのは,次のどれでしょうか。

A)テナントに貸し出しているビル
B)不動産会社が販売用に所持しているビル
C)自社工場の敷地

【問題9】
 IFRS適用初年度に実施すべきこととして,誤っているのは次のどれでしょうか。

A)3期分の財政状態計算書,2期分の包括利益計算書,キャッシュ・フロー計算書,持分変動計算書を開示する必要がある
B)財務諸表はそれぞれ,対象年度末時点で有効なIFRSに従って作成する
C)移行日(前々期末)において,日本基準とIFRSとの調整内容について開示しなければならない

【問題10】
 M&A(企業の合併・買収)に伴って発生した「のれん」の処理として,正しいものは次のどれでしょうか。

A)償却を実施
B)償却を行わず,条件を満たした場合には減損を実施
C)一括費用計上

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■変更履歴
問題6で強制適用の予定時期を「2014年3月期」などとしていましたが,表現をより正確にするために,これらから「3月期」を削除しました。本文は修正済みです。 [2009/10/20 08:00]