本記事は,日経ソフトウエア2009年10月号の掲載記事を転載したものです。記事は執筆時の情報に基づいており,現在では異なる場合があります。2009年8月6日にMSDNとTechnetの会員に提供されたWindows 7製品版(ビルド番号7600)英語版に言語パックを適用して日本語対応させたものを使っています。

ディスク消費がシェイプアップ

 低価格のノート・パソコン,いわゆる「ネットブック」でWindows XPが使われ続けた理由の一つは,大容量のハードディスク(もしくはSSD=半導体ディスク)を搭載できず,Vistaを入れるのが難しかったからだ。Windows XPはもともとCD-ROMで配布できる程度の大きさだったし,オプション部分は必要なときにCD-ROMからハードディスクにコピーするようになっていた。Vistaはほぼすべてをハードディスクに入れたため,ユーザーがインストールDVDを入れるように指示されることはほとんどなくなって便利だったが,ディスクの消費がXPに比べて多いのはいかんともしがたかった。

 今回実験したパソコンのディスクの消費量が図4である。Windows XP x86はWindows Updateをした状態であっても,プログラム・ファイルは2.5Gバイトしかない。ページ・ファイルはユーザー設定で大きさを変えられるし,休止状態ファイルは,Windows XPの場合は休止状態の機能を有効にしなければ作られない*3

図4●1台のパソコンに6種類のWindowsをインストールし,Windows Updateを実施した後に,消費したディスク容量を記録した。Windows XP x64 SP2では,今回は休止状態を利用できなかったので,休止状態ファイルはない
図4●1台のパソコンに6種類のWindowsをインストールし,Windows Updateを実施した後に,消費したディスク容量を記録した。Windows XP x64 SP2では,今回は休止状態を利用できなかったので,休止状態ファイルはない
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 Windows 7は,Vistaに比べると,ディスク消費量が減っている。ページ・ファイルも休止状態ファイルも少し小さくなっており,Windows 7を開発した側のシェイプアップ意図がうかがえる。今回使ったのはWindows 7のUltimateエディションだが,Starterエディションなどでは,もっと少ないかもしれない*4