本記事は,日経ソフトウエア2009年10月号の掲載記事を転載したものです。記事は執筆時の情報に基づいており,現在では異なる場合があります。2009年8月6日にMSDNとTechnetの会員に提供されたWindows 7製品版(ビルド番号7600)英語版に言語パックを適用して日本語対応させたものを使っています。

最高値が拡張されたエクスペリエンス インデックス

図2●Windows 7の「Windowsエクスペリエンス インデックス」画面。
図2●Windows 7の「Windowsエクスペリエンス インデックス」画面。
最大7.9までの値でコンピュータの性能スコアを表示する
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 今回性能測定に使ったパソコンは,米AMDのCPU「Phenom X4 9750」(4コア,動作周波数2.4Gヘルツ)とグラフィックス機能統合チップ「780G」,メモリー4Gバイト,500Gバイトのハードディスクなどを搭載したものである*1。まずは,VistaやWindows 7が持つ「Windowsエクスペリエンス インデックス」(図2)でハードウエアの位置付けを見てみた。図2はWindows 7 x64のもので,他のWindowsの結果と合わせたものを表2に示す。

表2●1台のパソコンに複数のWindowsをインストールし,「Windowsエクスペリエンス インデックス」の値を記録した。
そのパソコンの仕様は以下の通り。CPUは米AMDのPhenom X4 9750(4コア,動作周波数2.4Gヘルツ),メモリー4Gバイト,グラフィックスは統合チップセットAMD 780G(前述したメモリーのうち512Mバイトをグラフィックスで使用),ディスクは日立グローバルストレージテクノロジーズのDeskstar P7K500 SATA 500GB
Windows Vista x86 Windows Vista x64 Windows 7 x86 Windows 7 x64
「プロセッサ」のスコア 5.9 5.9 7.1 7.0
「メモリ」のスコア 5.9 5.9 5.5 5.9
「グラフィックス」のスコア 4.3 4.3 4.3 4.3
「ゲーム用グラフィックス」のスコア 4.0 4.0 5.4 5.4
「プライマリ ハードディスク」のスコア 5.9 5.9 5.9 5.9

 Vistaではエクスペリエンス インデックスの値の上限値が5.9で,今回使ったパソコンでは,プロセサ,メモリー,ディスクのスコアが上限値になってしまっていた。Windows 7では上限値が7.9に拡張されたため,プロセッサに関しては7を超える値になった。

 表2で興味深いことがある。Vistaのx86とx64では値が変わらないのに,Windows 7のx86とx64では,メモリーのスコアが「5.5」と「5.9」に異なったことである。