中問B

会員データの分析に関する次の記述を読んで,問93~96に答えよ。

 フィットネスジムに勤めるAさんは,会員管理システムのデータを基に,PCのデータベースソフトを利用して,利用状況の分析を行うことにした。図1に示す構造をもつ会員管理システムの会員表及び入館表から,20代~50代の会員についてのデータを1か月分取得した。

 利用状況の分析を始めるために,取得した会員表及び入館表から図2に示す構造をもつ会員利用分析表を作成した。

 作成した会員利用分析表のデータを基に,表に示す性別年代別利用者数一覧を作成した。人数は延べ人数であり,1か月間の利用回数を表している。

問題

〔テクノロジ〕
問93 図2に示す会員利用分析表の作成方法について,適切なものはどれか。

ア 会員表と入館表を,会員番号をキーにして結合する。
イ 会員表を会員番号で整列し,入館表から射影する。
ウ 入館表の会員番号をキーにして,会員表を選択する。
エ 入館表を会員番号で整列し,会員表を選択する。

テクノロジ系>技術要素>データベース>データ操作

解説と解答

 各選択肢で用いられている選択,射影,結合は,データベースのデータを操作するための演算です。これらの演算の概要は,次の通りです。

●選択:表から条件を満たす行(レコード)だけを取り出す操作
●射影:表から指定した列(項目)だけを取り出す操作
●結合:二つ以上の表に共通する列(項目)を指定し,その列の値が同じ行(レコード)同士を横方向につないだ表を求める操作

 まず,会員利用分析表を構成する各項目が,会員表,入館表のどちらの表に含まれているかを確認しましょう。

会員番号:会員表と入館表の両方に含まれている項目
会員名,性別,年齢:会員表だけに含まれている項目
日付,入館時刻:入館表だけに含まれている項目

 したがって,会員利用分析表を作成するには,会員表と入館表の二つの表が必要なことが分かります。

 会員利用分析表のように複数の表の項目で構成される表を作成するときには,表の結合を行います。具体的には,会員表と入館表を,両方の表に共通して含まれている会員番号をキーにして結合します。

 以上より正解は,選択肢アです。

小倉 美香(おぐら みか)
アプリケーションデザイナー 代表取締役
情報サービス会社の勤務を経て,1998年より現職。保持する資格は,プロジェクトマネージャ,テクニカルエンジニア(ネットワーク),同(情報セキュリティ),基本情報技術者など多数。著書に「短期完全マスター ITパスポート 2009年版」などがある。