中問C

通信販売業務に関する次の記述を読んで,問97~100に答えよ。

 通信販売を行っているF社には,毎週ほぼ一定の注文が届く。届いた注文は,1週間分をまとめておいて,その翌週から発送を始める。前週分のすべての注文の商品発送は,翌週中に終了させなければならない。

 届いた注文の受付から商品発送までの一連の業務(以下,通販業務という)は,Aさんが担当している。休暇など,何らかの理由でAさんが通販業務の作業をできない日は,Bさんが代行する。

 Aさん,Bさんが通販業務を1人で担当するときに要する1週間の平均作業時間は表のとおりである。ここで,F社の就業日は月曜から金曜までの5日間,1日の勤務時間は8時間である。

 表から,Aさんが1人で通販業務を行う場合,1週間の通販業務に要する作業時間は36時間である。このことから,1週間の通販業務の業務量に対して,Aさんが1時間でできる業務量は,その1/36である。

 AさんとBさんが一緒に通販業務を行うこともある。この場合,1週間の通販業務の業務量に対して,AさんとBさんが1時間でできる業務量は,その(1/36)+(1/45)である。

問題

〔マネジメント〕
問98 Aさん,Bさんがそれぞれ1人で通販業務を行う場合の作業時間と1週間の通販業務の進捗率の関係を図のようなグラフで表す。Aさんが1人で通販業務を行う場合の作業時間と進捗率の関係を線分a,Bさんが1人で通販業務を行う場合の作業時間と進捗率の関係を線分bで表す。

 AさんとBさんの2人が一緒に通販業務を行うとき,作業時間と1週間の通販業務の進捗率の関係を表す線分はどれか。

ア (1)
イ (2)
ウ (3)
エ (4)

マネジメント系>企業と法務>企業活動>OR・IE

解説と解答

 まず,線分aと線分bのそれぞれについて,何を表しているのかを考察してみましょう。

〔線分aについて〕
 線分aは,Aさんが1人で通販業務を行う場合の作業時間と進捗率の関係を表します。進捗率が0%のときの作業時間が0時間であることを示す原点(0,0)から始まり,進捗率が100%のときの作業時間が36時間であることを示す点(36,100)で終わります。

〔線分bについて〕
 線分bは,Bさんが1人で通販業務を行う場合の作業時間と進捗率の関係を表します。線分aと同様に原点(0,0)から始まり,進捗率が100%のときの作業時間が45時間であることを示す点(45,100)で終わります。また,BさんはAさんよりも作業時間が多くかかるので,線分bの傾きは線分aよりも小さいことが読み取れます。

 AさんとBさんの2人が一緒に通販業務を行うのであれば,Aさんが1人で行うときの作業時間よりも短い時間で終えることができるはずです。したがって,このときの線分は,点(36,100)よりもx座標が小さい点で終わり,傾きは線分aよりも大きくなるはずです。線分(1)~(4)のうち,これに該当する線分は(1)だけです。

 以上より正解は,選択肢アです。

小倉 美香(おぐら みか)
アプリケーションデザイナー 代表取締役
情報サービス会社の勤務を経て,1998年より現職。保持する資格は,プロジェクトマネージャ,テクニカルエンジニア(ネットワーク),同(情報セキュリティ),基本情報技術者など多数。著書に「短期完全マスター ITパスポート 2009年版」などがある。