問題

問72 ディジタルディバイドを説明したものはどれか。

ア PCや通信などを利用する能力や機会の違いによって,経済的,又は社会的な格差が生じること
イ インターネットなどを活用することによって,住民が直接,政府や自治体の政策に参画できること
ウ 国民のだれもが,地域の格差なく,妥当な料金で平等に利用できる通信及び放送サービスのこと
エ 市民生活のイベント又は企業活動の分野ごとに,すべてのサービスを1か所で提供すること

ストラテジ系>経営戦略>経営戦略マネジメント>経営戦略手法

解説と解答

 ディジタルディバイド(Digital Divide)とは,パソコンなどの情報技術を使いこなせる者と使いこなせない者との間におきる待遇や貧富の格差のことを言います。日本語では「情報格差」などと翻訳されています。

 選択肢アは,ディジタルディバイドの説明です。

 選択肢イは,eデモクラシー(Electric Democracy)の説明です。eデモクラシーとは,ITを活用することによって,住民がより深く政治・行政へ参加できるようになることを目指すものです。eデモクラシーが進展することによって,住民の声を政策に反映させることが可能になります。同時に行政や議会も住民の理解を得ながら政策策定・実施が可能となります。

 選択肢ウは,ユニバーサルサービス(Universal Service)の説明です。ユニバーサルサービスとは,「国民生活に不可欠なサービス」で「誰でも利用可能な料金」で「日本全国において技術的に平等かつ安定的に提供」されているサービスのことで,日本では電話などの通信やNHK放送サービスが代表的なユニバーサルサービスです。これ以外にも,通信,都市ガス,電気,水道,郵便などの事業で提供されています。

 選択肢エは,ワンストップサービス(One Stop Service)の説明です。関連するすべての作業・手続きを1カ所で完了できるサービスのことです。複数の支払い請求を一括処理するサービスや必要な物がすべて1つの店舗で買える店などが代表的な例になります。

 以上より正解は,選択肢アです。

佐塚 彰夫(さづか あきお)
アイティ・アシスト 代表取締役
ITに関するコンサルティングや教育を実施するアイティ・アシストの代表。新人研修やプロジェクトマネージャ育成研修をはじめ,基本情報技術者試験,応用情報技術者試験,プロジェクトマネージャ試験などの試験対策研修の実績も豊富。著書に「短期完全マスター 基本情報技術者 2009年版」などがある。