問題

問68 企業経営で用いられるベンチマーキングを説明したものはどれか。

ア 企業全体の経営資源の配分を有効かつ総合的に計画して管理し,経営の効率向上を図ることである。
イ 業務のプロセスを再設計し,情報技術を十分に活用して,企業の体質や構造を抜本的に変革することである。
ウ 最強の競合相手又は先進企業と比較して,製品,サービス及びオペレーションなどを定性的・定量的に把握することである。
エ 利益をもたらすことのできる,他社より優越した自社独自のスキルや技術に経営資源を集中することである。

ストラテジ系>経営戦略>経営戦略マネジメント>経営戦略手法

解説と解答

 ベンチマーキング(Benchmarking)とは,経営や業務におけるビジネスプロセスの問題点を改善するため,他企業の優良事例(ベストプラクティス)を分析し,それを指標(ベンチマーク)として自社の活動を測定・評価することです。従って正解は,選択肢ウです。

 それ以外の選択肢を見てみましょう。

 選択肢アは,ERP(Enterprise Resource Planning:企業資源計画)の説明です。ERPは,経営資源を有効的に計画・管理し,経営の効率化を図ることです。

 選択肢イは,BPR(Business Process Reengineering)の説明です。BPRは,企業活動における目標(売り上げ額など)を設定し,その目標を達成するために業務の内容や流れなどを分析・最適化することです。

 選択肢エは,コアコンピタンス(core competence)経営の説明です。コアコンピタンスとは,他社にマネのできない自社の独自技術やスキル・能力のことです。このコアコンピタンスに対して資源を集中させる経営方針をコアコンピタンス経営と言います。

佐塚 彰夫(さづか あきお)
アイティ・アシスト 代表取締役
ITに関するコンサルティングや教育を実施するアイティ・アシストの代表。新人研修やプロジェクトマネージャ育成研修をはじめ,基本情報技術者試験,応用情報技術者試験,プロジェクトマネージャ試験などの試験対策研修の実績も豊富。著書に「短期完全マスター 基本情報技術者 2009年版」などがある。