問題

問70 2台の処理装置からなるシステムがある。両方の処理装置が正常に稼働しないとシステムは稼働しない。処理装置の稼働率がいずれも0.90であるときのシステムの稼働率は幾らか。ここで,0.90の稼働率とは,不定期に発生する故障の発生によって運転時間の10%は停止し,残りの90%は正常に稼働することを表す。2台の処理装置の故障には因果関係はないものとする。

ア 0.81
イ 0.90
ウ 0.95
エ 0.99

テクノロジ系>コンピュータシステム>システム構成要素>システムの評価指標

解説と解答

 2台の処理装置からなるシステムがあり,両方の処理装置が正常に稼働しないとシステムは稼働しないので,この2台の処理装置は直列に接続されていると考えられます。例えば,稼働率がaの処理装置Aと,稼働率がbの処理装置Bがあるとき,この2台の処理装置を直列に接続したシステムの稼働率は次のようになります。

システムの稼働率=処理装置Aの稼働率×処理装置Bの稼働率=a×b

 この問題では,処理装置の稼働率がいずれも0.90なので,システムの稼働率は次の値になります。

システムの稼働率=0.90×0.90=0.81

 なお,稼働率とは,問題文にも説明があるように「運転時間のうち正常に稼働している時間の割合」です。システムの稼働率を計算する問題はよく出題されるので,この問題のように直列接続のシステムだけでなく,並列接続のシステムも含めて,色々なパターンの問題を解いて慣れておきましょう。

 以上より正解は,選択肢アです。

小倉 美香(おぐら みか)
アプリケーションデザイナー 代表取締役
情報サービス会社の勤務を経て,1998年より現職。保持する資格は,プロジェクトマネージャ,テクニカルエンジニア(ネットワーク),同(情報セキュリティ),基本情報技術者など多数。著書に「短期完全マスター ITパスポート 2009年版」などがある。