問題

問69 PCのプロセッサ内にあるキャッシュメモリの利用目的はどれか。

ア PCへの電力供給が切れた状態でも記憶内容を保持する。
イ 書き換える必要のない情報や,書き換えられては困る情報を記録する。
ウ 主記憶とのアクセス時間を見かけ上短縮することによって,CPUの処理効率を高める。
エ 利用者IDやパスワードなどの重要情報や機密情報を記録する。

テクノロジ系>コンピュータシステム>コンピュータ構成要素>メモリ

解説と解答

 CPUのアクセス速度は,主記憶(メインメモリー)のアクセス速度に比べて高速です。キャッシュメモリーは,CPUと主記憶の速度差を埋めるために,CPUと主記憶の間に置かれる,小容量で高速なメモリーです。

 キャッシュメモリーを使った処理では,主記憶から読み出したデータを一時的にキャッシュメモリーに記憶させておき,CPUが後で同じデータを読み出すときにはキャッシュメモリーにアクセスすることで,高速なデータ転送を実現します。キャッシュメモリーを利用することによって,主記憶とのアクセス時間を見かけ上短縮することが可能になり,CPUの処理効率を高めることができます。

 以上より正解は,選択肢ウです。

小倉 美香(おぐら みか)
アプリケーションデザイナー 代表取締役
情報サービス会社の勤務を経て,1998年より現職。保持する資格は,プロジェクトマネージャ,テクニカルエンジニア(ネットワーク),同(情報セキュリティ),基本情報技術者など多数。著書に「短期完全マスター ITパスポート 2009年版」などがある。