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パッケージを活用した「IFRS」対応

第3回 「複数の勘定元帳」が採用の決め手

島田 優子=日経コンピュータ 2009/09/09 日経コンピュータ
出典:日経コンピュータ 2009年4月15日号86ページより
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
目次一覧

ポイントは“複数元帳”

図4●IFRS 対応効率化のためにパッケージソフトが提供する代表的な機能
[画像のクリックで拡大表示]

 IFRSに対応する際には、どのようなポイントで製品を選ぶべきか。アビームの藤田プリンシパルは「複数の総勘定元帳を利用できる機能が重要」と話す(図4)。この機能を持つパッケージを使えば、IFRSに基づく連結決算用の元帳と、日本の会計基準に基づく単体決算用の元帳を併用できる。

 会計関連システムで「販売」や「出荷」といったデータを入力すると、自動的にIFRSと日本基準それぞれの元帳に書き込む。決算時には同じ数字を記録している各元帳から財務諸表を作成すれば、現場の情報システム利用者は複数回データを入力せずに済む。連結と単体で同一のデータを利用しているので、財務諸表や決算書類の信頼性が相互に高くなるメリットもある。

 複数の元帳を利用する機能は、SAPジャパンと日本オラクルの両製品とも備えている。欧州でのIFRSの全面適用に合わせて、複数元帳を実現する機能を追加した。

 SAPジャパンは04年に出荷した「mySAP ERP 2004」から「New GL」という名称で複数の元帳を持つ機能を提供している。日本オラクルは07年に出荷したERPパッケージ「Oracle E- Business Suite(EBS)」の最新版「Oracle EBS R12」から提供している。「Subledger Accounting」が複数元帳を持つ機能だ。

一つのデータに複数の情報を付与

 複数元帳とともにカギとなるのは「セグメント情報」を付与する機能だ。セグメント情報とは、経営上の観点から付与する分類用のデータを指す。取得した固定資産データの場合、「どの地域」で「どのような目的」で取得したのかといった付加情報が該当する。「IFRSは会計基準として、セグメント情報を重視している」とアクセンチュアの鈴木パートナーは説明する。

 取得した資産に関する情報はその一例だ。IFRSの貸借対照表に当たる「財政状態計算書」は、取得した資産が事業用か投資用かを分類して計上することを求めている。このため、資産の取得情報を入力する際には、取得原価に加えて「目的」というセグメント情報が必要になる。

 データに付与するのはセグメント情報に限らない。有形固定資産が取得原価から著しくかい離している場合、市場での取引価格で再評価する必要が出てくる可能性がある。このため情報システム側に、再評価する際の原価を入力するための画面やデータ構造を用意しておかなければならない。

 「当社製品は様々な情報を付与できるデータ構造をすでに備えている」。ERPパッケージ「OBIC7ex」を開発・販売するオービックの野口盛明執行役員はこう説明する。他の国産製品の販売会社も異口同音に語っており、セグメント情報の付与は多くの国産製品が対応できそうだ。オービックの野口執行役員は「IFRSが求めるセグメント情報の内容や、情報の入力方法を見極めたうえで製品に反映していく」と話す。

関連システムにも目を向ける

 IFRSが影響を与えるのは、会計システムだけではない。「会計システムと連携して利用する情報システムにも影響を与える可能性がある」とアクセンチュアの鈴木パートナーは指摘する。販売や購買といった会計関連の情報システムでも、IFRSに基づく処理を実現できるかの確認が必要になる。

 IFRSが日本の会計基準と顕著に異なる例が、収益の認識方法だ。IFRSでは出荷した商品が買い手に移った段階(基本的に検収時)で収益を計上する。日本では従来、慣例として製品の出荷時に収益を計上していた。出荷の情報を扱う販売システムがIFRSに対応するには、買い手の検収日といった項目を追加する必要が出てくる。

 保険などを製品に付属して販売した場合は、保険と製品を分割して収益を認識する必要もある。情報システム上で製品と保険を分割して認識し、製品は買い手が検収した日に、保険は年月に応じて減価償却するといった処理が求められる。

 SAPやオラクルなど主要な海外製品はこれらの機能をすでに備えている。国産製品はセグメント情報と同様に、実際にIFRSが全面適用になった場合にどのような機能が必要になるかを情報収集している段階だ。

■追記
 複数元帳について、日本オラクルより以下のような追加説明がありました。

 日本オラクルは複数の勘定元帳の利用を支援する機能は「複数帳簿」「帳簿のグループ管理」「複数仕訳生成」の三つから成ると考えています。「Oracle E-Business Suite(EBS)」は、1980年代後半の販売開始当初から複数帳簿に対応していました。2007年に出荷した最新版「Oracle EBS R12」で、帳簿のグループ管理機能「Ledger Sets」や複数仕訳生成機能「Subledger Accounting」を追加し、IFRS対応の機能を一層強化しました。[2009/10/9 20:30]

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