米Appleのスマートフォン「iPhone」が突然破裂したとの報告が相次いでいる。同社はこの問題について,現在調査中としつつも,これまで起きたのは「散発的な事例」にすぎないとしている。同社は欧州委員会(EC)に対しても,iPhoneには設計上の欠陥はないと述べている。時々発生する破裂事故は「外部から加わった圧力」によるものだとの主張だ。

 同社がこの件について調査を余儀なくされたのは,フランスで起きた事故についてECから連絡を受けたのがきっかけだ。iPhoneがシューという音を立て始めた後に突然爆発し,画面が粉々に割れて,使用者がけがをしたという。フランスではこのほか,ある女性のiPhoneが壊れ,画面が割れたという事例もあった。こちらはけが人はなかった。

 同社は,これらの事例は同社の過失ではないと述べており,最新の「iPhone 3GS」にはこの問題は一切ないとほのめかしている。問題が起きているという言い方もしていない。

 同社の報道担当者はこう話す。「いずれの事例も,画面が破損した原因は,外部から本体にかかった圧力だ。iPhone 3GSでは,バッテリーが過熱したとの事例は確認されていない。また,当社が現在調査中の事例報告は10件にも満たない」。

 一方米国では,破裂事故が発生した3台のiPhoneについての追加調査が進んでいる。この話から得られる教訓は簡単だ。すなわち,けがをしたくなければ,「BlackBerry」など,爆発の心配のないスマートフォンを使うことだ。どうしても爆発が見たければそういうアプリがあるので,それを入れればいい。