問題

問52 ソフトウェアの開発規模から開発工数を見積もる際に,必要な情報はどれか。

ア 開発期間
イ 開発要員数
ウ 工程ごとの工数配分比率
エ 生産性

マネジメント系>プロジェクトマネジメント>プロジェクトマネジメント>プロジェクトコストマネジメント

解説と解答

 ソフトウエアの開発規模は,プログラムの本数やソースコードの行数など実際に作成するものがどのくらいあるかを量的に示したものです。開発工数は,ソフトウエアの開発の作業見積もり単位で,「人月」や「人日」で表わされます。

 例えば,プログラムを100本作成する場合,1人で1本のプログラムを作るのに1日かかるとすれば,開発工数の見積もりは100人日になります。また,開発工数,開発要員数,開発期間は次のような関係を持ちます。

(1)開発工数÷開発要員数=開発期間

 例えば,開発工数100人日のソフトウエアを,10人で開発すれば開発期間は10日,一人で開発すれば開発期間は100日となります。

 また,開発規模,生産性,開発工数には,以下のような関係があります。

(2)開発規模÷生産性=開発工数

 例えば,5000行のソースコードを開発規模とする場合,生産性が50行/人日であれば,開発工数は100人日となります。

 問題で問われているのは,ソフトウエアの開発規模から開発工数を見積もる方法です。ソフトウエアの開発規模がわかっているので,上記(2)の関係により,生産性がわかれば開発工数が算出できることがわかります。

 よって正解は,選択肢エです。

佐塚 彰夫(さづか あきお)
アイティ・アシスト 代表取締役
ITに関するコンサルティングや教育を実施するアイティ・アシストの代表。新人研修やプロジェクトマネージャ育成研修をはじめ,基本情報技術者試験,応用情報技術者試験,プロジェクトマネージャ試験などの試験対策研修の実績も豊富。著書に「短期完全マスター 基本情報技術者 2009年版」などがある。