問題

問66 アナログ音声信号をディジタル化する場合,元のアナログ信号の波形に,より近い波形を復元できる組合せはどれか。

テクノロジ系>基礎理論>基礎理論>情報に関する理論

解説と解答

 アナログ音声信号をディジタル化するには,「サンプリング(標本化)→量子化→符号化」という手順を踏む必要があります。

(1)サンプリング(標本化)
 アナログ信号の波形を一定の時間間隔で取得し,各時点におけるアナログ信号のレベルの値(アナログ値)を読み取ります。サンプリングにおいて値を読み取る時間間隔のことをサンプリング周期といい,サンプリング周期が短いほど元のアナログ信号の波形に近い,高品質なデータが得られます。

(2)量子化
 (1)で計測したアナログ値をディジタル値に変換します。量子化の際には,どれぐらいの段階数(ビット数)でディジタル化するのかを決定します。量子化の段階数(量子化ビット数)が多いほど,元のアナログ値に近い高品質なデータが得られます。

(3)符号化
 (2)のディジタル値を2進符号に置き換え,符号化ビット列を生成します。この例では,符号化に用いるビット数を4ビットとしています。

 以上より,元のアナログ信号の波形に,より近い波形に復元するためには,

●サンプリング周期は短い方がよい
●量子化の段階数(量子化ビット数)は多い方がよい

という二つの特徴があることが分かります。

 以上より正解は,選択肢ウです。

小倉 美香(おぐら みか)
アプリケーションデザイナー 代表取締役
情報サービス会社の勤務を経て,1998年より現職。保持する資格は,プロジェクトマネージャ,テクニカルエンジニア(ネットワーク),同(情報セキュリティ),基本情報技術者など多数。著書に「短期完全マスター ITパスポート 2009年版」などがある。