問題
問65 フェールセーフの説明として,適切なものはどれか。
ア 故障や操作ミスが発生しても,安全が保てるようにしておく。
イ 障害が発生した際に,正常な部分だけを動作させ,全体に支障を来さないようにする。
ウ 組織内のコンピュータネットワークに外部から侵入されるのを防ぐ。
エ 特定の条件に合致するデータだけをシステムに受け入れる。
解説と解答
フェールセーフ(Fail Safe)は,システムに故障が発生したり,操作ミスを起こしたりした場合でも,システムが常に安全な状態に保てるように制御することです。例えば,不正アクセスを検知したときに,重要データに対するすべてのアクセスを禁止するように制御することなどが,フェールセーフの例と言えるでしょう。フェールセーフと似た概念に,選択肢イの「障害が発生した際に,故障した部分を切り離し,正常な部分だけを稼働させることによって,全体に支障を来さないように制御する」という考え方があり,これをフェールソフト(Fail Soft)といいます。
システムの信頼性を高めるための設計方針や考え方を総称して「高信頼化アプローチ」などと言います。フェールセーフやフェールソフトは高信頼化アプローチを実現するための考え方の一つです。高信頼化アプローチには,フェールセーフやフェールソフト以外にも,フールプルーフ(Fool Proof)や,フォールトトレランス(Fault Tolerance)などがあります。これらの用語の概要についても合わせてチェックしておくとよいでしょう。
以上より正解は,選択肢アです。
アプリケーションデザイナー 代表取締役