「2009年3月にマスターデータの統合ソフトを製品化したばかりだが、既に数千万円規模の案件の引き合いがいくつもある」。こう話すのは、データ統合ソフト「AGRA」を手掛けるアグラの丹下博詞社長である。設立して1年半のベンチャー企業ながら、滑り出しは好調なようだ。
AGRAは、仮想的にデータを統合するソフト。データの意味をメタデータとして定義し、マッピングできるため、システムで異なる用語も管理できるという。
「マスター統合しようとすると、物理的に巨大な一つのデータベースを構築する必要があった。この手間を省けることが大規模案件の引き合いにつながった」と丹下社長は言う。
AGRAのアーキテクチャは、特許出願済み。NTTデータをはじめとするSIer4社とも提携が決まり、既に大手製造業のデータ統合プロジェクトへの参画が決まっているという。