PROJECT KySS(プロジェクト・キッス)
四国のSOHO。薬師寺 国安(フリープログラマ)と薬師寺聖(個人事業所自営)による,コラボレーション・ユニット。1997年結成。XMLや.NETプログラミングに関する執筆多数。両名とも,Microsoft MVP for Development Platforms - XML(Oct 2003-Sep 2009),http://www.PROJECTKySS.NET

 SilverlightのGUI要素を表現するXAMLドキュメントは,図形の種類や座標値や色などのスタイルを記録した,整形式XML文書です。したがって,XMLデータと同じように,LINQ to XMLを用いて処理することができます。本連載では,このXAMLのデータ処理をメインとする,サンプル・アプリケーションの開発方法を紹介します。

 開発に用いたツールは,「ペイント」「Expression Design 2」(画像素材の作成),「Expression Blend 2」(レイアウト),「Visual Studio 2008」(プログラミング)です。企画から公開までの全作業にわたって,Microsoftの製品を用いています。

 なお,Silverlight 2,.NETプログラミング(本稿の開発言語はVB),XML,LINQ to XMLの基本的な情報につきましては,ITproサイト内の過去記事を参照してください。

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 本稿で取り上げるサンプルは,Silverlight 2 アプリケーションとして作成したものですが,Silverlight 3 でも動作します。Windows Vista + IE7 + Silverlight 2,および,IE8 + Silverlight 3の環境で動作を確認済みです。自動Windows Updateでは,2009年8月1日のMicrosoft Silverlightの更新(KB970363)で,Version:3.0.40723.0がインストールされます。

 ただし,開発環境については,執筆時点では,Visual Studio 2008 SP1 用 Microsoft Silverlight 3 Toolsは発表されていますが,Expression Studio 3 日本語版は発表されていません。

 Visual Studio 2008 SP1 用 Microsoft Silverlight 3 ToolsのインストールされたVS2008で,Silverlight 2のプログラムを開くと,「変換ウィザード」が表示され,Silverlight 3 用に変換されます。変換後のアプリケーションは,Silverlight 2 の環境では開くことができなくなりますので,注意して下さい。


 本連載では,これから数回にわたって,検索キーに言葉を指定しない,非言語検索処理の開発方法を紹介していきます。今回と次回では,開発に必要となる基礎知識について説明し,それを踏まえて,第3回目から実開発に移ります。