問題

問40 ある商店が,顧客からネットワークを通じて注文(メッセージ)を受信するとき,公開鍵暗号方式を利用して,注文の内容が第三者に分からないようにしたい。商店,顧客のそれぞれが利用する,商店の公開鍵,秘密鍵の適切な組合せはどれか。

ア 商店が利用する:公開鍵 顧客が利用する:公開鍵
イ 商店が利用する:公開鍵 顧客が利用する:秘密鍵
ウ 商店が利用する:秘密鍵 顧客が利用する:公開鍵
エ 商店が利用する:秘密鍵 顧客が利用する:秘密鍵

テクノロジ系>技術要素>セキュリティ>情報セキュリティ

解説と解答

 公開鍵暗号方式では,キーは,暗号キーと復号キーが異なります。一つを秘密鍵として,利用者本人が所有します。もう一方を公開鍵として,誰でも参照できるようにします。

 公開鍵を暗号化に使うと,誰でも暗号化は行えるが,復号できるのは秘密鍵を持つ利用者本人だけとなり,暗号化通信が実現できます。

 秘密鍵を暗号化に使うと,誰でも公開鍵で復号できるが,暗号化を行うことができるのは利用者本人だけとなります。秘密通信は行えませんが,この特性を利用して,一般的な署名と同じように,電子的な署名として利用できます。

 本問では,暗号化通信を行いたいので,顧客が商店の公開鍵を使って暗号化を行い,商店が自身の秘密鍵でそれを復号します。

 よって正解は,選択肢ウです。

佐塚 彰夫(さづか あきお)
アイティ・アシスト 代表取締役
ITに関するコンサルティングや教育を実施するアイティ・アシストの代表。新人研修やプロジェクトマネージャ育成研修をはじめ,基本情報技術者試験,応用情報技術者試験,プロジェクトマネージャ試験などの試験対策研修の実績も豊富。著書に「短期完全マスター 基本情報技術者 2009年版」などがある。