問題

問45 既に稼働中のシステムに機能を追加するために,プログラムの一部を変更した。本番稼働してよいかどうかを判断するために,稼働中のシステムに影響を与えることなくテストを行う環境として,最も適切なものはどれか。

ア プログラミング環境
イ ほかのシステム用のテスト環境
ウ 本番環境
エ 本番環境と同等のテスト環境

マネジメント系>開発技術>システム開発技術>システム開発技術

解説と解答

 本番稼働してよいかどうかを判断するために行うテストとは,テスト工程の最終段階に位置する運用テストのことを意味します。運用テストは,システムを本番と同じ環境下で稼働させ,実際の業務で問題なく運用できるかどうかを検証するテストです。

 そのため,運用テストでは,選択肢ウの「本番環境」や選択肢エの「本番環境と同等のテスト環境」を用いてテストを行います。なお,本番環境を利用する場合には,一般にシステムが稼働していない夜間や休日にテストが行われます。

 この問題では,問題文中の「稼働中のシステムに影響を与えることなくテストを行う環境」という表現に着目しましょう。本番環境を使ってテストを行った場合,変更したプログラムにバグなどがあると,稼働中のシステムに影響を与えてしまいます。

 このような事態を避けるためには,本番環境で稼働中のシステムのプログラムを変更するのではなく,本番環境と同等のテスト環境を用意し,その環境下で変更したプログラムのテストを行うようにします。

 よって正解は,選択肢エです。

小倉 美香(おぐら みか)
アプリケーションデザイナー 代表取締役
情報サービス会社の勤務を経て,1998年より現職。保持する資格は,プロジェクトマネージャ,テクニカルエンジニア(ネットワーク),同(情報セキュリティ),基本情報技術者など多数。著書に「短期完全マスター ITパスポート 2009年版」などがある。