問題
問41 ファンクションポイント法に関する記述はどれか。
ア ソフトウェアのもつ機能の数を基に,その規模を見積もる手法
イ プログラムの行数やファイルサイズなどを基に,ソフトウェアの規模を見積もる手法
ウ 見積担当者の経験から楽観値や悲観値を割り出してソフトウェアの規模を見積もる手法
エ 予想されるプログラム行数にエンジニアの能力や要求の信頼性などの補正係数を掛け合わせて開発工数や期間,要員や生産性を見積もる手法
解説と解答
ファンクションポイント法(Function Point Analysis)は,帳票数,画面数,ファイル数など,ソフトウェアが持つ機能の数を定量的に算出し,その規模を見積もる手法です。具体的には,ソフトウェアが持っている機能を次の五つの項目に分類し,それぞれの複雑度を考慮しながらファンクションポイント(Function Point)と呼ばれるポイント数を計算します。
(1)外部入力(入力画面など)
(2)外部出力(出力画面,帳票など)
(3)外部参照(照会画面など)
(4)内部論理ファイル(システムの内部で使用するファイル)
(5)外部インタフェースファイル(外部システムの連係に使用するファイル)
ファンクションポイント法は,現在主流となっているGUI(Graphical User Interface)を用いたソフトウェアの規模を見積もるのに適しています。また,利用者から見える画面や帳票などを用いてソフトウェアの規模を見積もるので,利用者にも理解しやすいという利点があります。
なお,ファンクションポイント法では,プログラムの行数やファイルサイズ,見積担当者の経験などは用いません。
選択肢イの記述にあるように,「プログラムの行数やファイルサイズなど」を用いてソフトウェアの規模を見積もる手法のことを総称してLOC(Line Of Code)法と言います。
選択肢ウの記述にあるように,「見積担当者の経験から割り出した楽観値や悲観値」を用いてソフトウェアの規模を見積もる手法のことを3点見積法と言います。
選択肢エの記述にあるように,「プログラムの行数」に加えて,エンジニアの能力などの「補正係数」を用い,ソフトウェアの規模を見積もる手法をCOCOMO法と言います。
以上より正解は,選択肢アです。
アプリケーションデザイナー 代表取締役