この一年ほどの間に「図解」の研修をするにあたって,私が特に強調しているあるメッセージがあります。それは,
同じ種類の情報は一直線に揃えておこう
というものです。たとえば早い話が,ロジカル・シンキングでよく使われるロジックツリーを作るときに,図1のように書いたら何か変ですよね?
図1のような書き方では,A・B・Cのように同階層のものが一直線に並ばず散らばっているために非常に読みにくく,誤解を招きやすくなってしまいます。
実はこの「一直線に並べる」というのが,図解をする上でたいへん重要なチェックポイントです。「同じ種類の情報が一直線に並ぶように」ということを意識して図解のチェックをするだけで,出来の悪い図解を発見できることがよくあります。
それでは例題を考えてみましょう。下記文例に書かれている現象とその対策を説明するための図解を考えてください。
固定長項目からデータを取得する場合,ユーザー変数側の
長さがサーバー側の固定長項目の長さより大きいと,
ユーザー変数側に半角空白の空白詰めがされるため,
後続の処理が正しく動作しません。
よって,ユーザー変数側の長さをサーバー側の固定長項目
の長さと同じにしたり,データ取得後に空白詰めされた
半角空白を全角空白に変更する処理を追加することで,
対処してください。
どうやらユーザーが独自に変数を設定してプログラミングをすることが可能なあるシステムでの,プログラミング上の注意書きのようですが,これを図解するとしたらどのようになるでしょうか?