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安田 正=パンネーションズ・コンサルティング・グループ 2009/08/21 ITpro

 これまでは,文書作成テクニックの中の「分かりやすい文書構成を組み立てる」という内容をご紹介してきました。文書内の情報を整理するテクニックです。まず,これらをしっかりマスターするのが分かりやすい文書作成の最初のステップです。

 今回からは,新しい内容のテクニックを紹介します。それは,「文章表現の基本ルールをマスターする」です。文章のルールは非常に多岐に渡り,それらをすべてマスターすることは困難です。しかし,基本的なルールだけにフォーカスして「最低限これだけを押さえておけばよい」と割り切れば意外とハードルは低くなります。

 今回紹介するのは,主語と述語に関するテクニックです。まずは,以下の例文を読んでみて下さい。どこが問題でしょうか。

どこが問題?(改善前)
新しいシステムは,マスコミに取り上げられ,クライアントからも好評いただき,前年比15%増の売上を期待している。

 一読するとすんなり読めてしまうかもしれません。でも,何か違和感を感じるのではないでしょうか。

ここが問題! 主語と述語がねじれてしまっている

 日本語の特質として,主語と述語がねじれてしまう現象が起きてしまうことがよくあります。ここで言う“日本語の特質”とは,主語と述語の間にいろいろな言葉が入って,主語と述語が離れてしまうことです。日本語は英語ほど文章の語順が明確に決まっていません。そのことにより,私たちは思いつくままの語順で文章を書いてしまいます。その結果,主語と述語が正対しない文になってしまいます。この現象を「主語と述語がねじれる」と言います。

 あらためて例文を見てみましょう。この文は,主語が「新しいシステム」なのに,述語が「期待している」で終わっています。「システムが~を期待している」というのはおかしな言い方です。たとえ正しい言い方だったとしても,この文を書いた人の意図した内容にはなっていません。つまり,主語と述語のねじれが生じてしまっているわけです。

これで解決! 主語と述語を対応させる

 主語と述語がねじれないように,主語と述語を正しく対応させましょう。このためには主語を変えたり,述語の表現を変えたりする工夫が必要です。

 例えば,文中に「その売上」を付け加えて主語とし,その主語に対応する述語を「期待されている」にするといいでしょう。

改善後(その1)

新しいシステムは,マスコミに取り上げられ,クライアントからも好評いただき,その売上は前年比15%増を期待されている

 また,「期待している」という述語に正対する主語として,文中に「われわれ」を付け加えてもいいでしょう。

改善後(その2)

新しいシステムは,マスコミに取り上げられ,クライアントからも好評いただいているので,われわれは前年比15%増の売上を期待している

 主語と述語がきちんと対応した文書を書くためには,主語と述語を近付けて書くことを心がけるといいでしょう。こうすれば,文書を書いていて主語と述語がねじれることが少なくなります。また,そうすることで自然と一文が短く,簡潔な文章になっていくはずです。

図1●主語と述語を近づける
図1●主語と述語を近づける

 例えば,「私の夢は,一生懸命勉強してプロジェクトマネージャになって大型プロジェクトをたくさん成功させます。」という文章は,明らかに主語と述語がねじれています。こういう文を書いてしまうのは,「私の夢は」という主語の近くに述語を置くという意識がないので,そのあとに頭に思い浮かぶことをいろいろ書いていった結果,最終的に述語が正対しなくなってしまったわけです。

 この場合,「私の夢は,プロジェクトマネージャになることです。今はそのために一生懸命勉強しています。私がプロジェクトマネージャになったら,大型プロジェクトをたくさん成功させたいと思っています。」というように,主語と述語を近くに置いて文を短くまとめていけば,ねじれが起こりにくくなります。

 主語と述語がねじれた文章であっても,文意は汲み取れることもあると思います。しかし,一瞬迷ってしまう場合には,もう一度読み返さなければいけません。ビジネスの文書においては,こうしたロスが積もり積もって大きなロスやミスにつながることがあります。そうならないよう,最初から意識して主語と述語がきちんとつながっている文章を書くようにしましょう。

安田 正(やすだ ただし)
パンネーションズ コンサルティング グループ
法人向けの研修を企画・実施する株式会社パンネーションズ コンサルティング グループの代表取締役。ロジカル・ライティング,ロジカル・コミュニケーション,交渉などの領域で,自ら講師としても活躍している。2008年より早稲田大学理工学術院非常勤講師。著書に「誰でも論理的に書ける ロジカル・ライティング」などがある。

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