問題
問19 リアルタイムシステムをハードリアルタイムシステムとソフトリアルタイムシステムとに分類したとき,ハードリアルタイムシステムに該当するものはどれか。
ア Web配信システム
イ エアバッグ制御システム
ウ 座席予約システム
エ バンキングシステム
解説と解答
リアルタイムシステム(Real Time System)は,即時性のあるデータや命令の入力に対応する仕組みです。処理を決められた時刻(デッドライン)までに終了することが要求されます。ハードとソフトの違いは,このデッドラインに対する厳密性です。ハードリアルタイムシステムは,処理がデッドライン内に終了しなかった場合に,システム全体に致命的なダメージを与えるものです。それに対して,ソフトリアルタイムシステムは,デッドライン内に処理が終了しなくとも致命的な問題とならず,処理自体の価値が下がるものです。
選択肢のうち,デッドライン内に処理が終了しないとシステムとして致命的な問題(搭乗者の保護という観点)が発生するのは,エアバッグ制御システムです。よって選択肢イが正解です。
それ以外の選択肢は,ソフトリアルタイムシステムです。デッドライン内に終了しなくとも致命的な問題にはならず,その処理の価値を下げるだけです。例えば,座席予約システムの応答時間がデッドラインを越えても,致命的な問題は発生しません。ただし,予約をしたいという要求に対して,時間がかかり過ぎるとその処理の価値を下げることになります。
解説の内容に誤りがありましたので,本文を修正いたしました。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2009/08/06 15:25]
アイティ・アシスト 代表取締役