問題

問16 東京~大阪及び東京~名古屋がそれぞれ独立した通信回線で接続されている。東京~大阪の稼働率は0.9,東京~名古屋の稼働率は0.8である。東京~大阪の稼働率を0.95以上に改善するために,大阪~名古屋にバックアップ回線を新設することを計画している。新設される回線の稼働率は最低限幾ら必要か。

ア 0.167
イ 0.205
ウ 0.559
エ 0.625

テクノロジ系>コンピュータシステム>システム構成要素>システムの評価指標

解説と解答

 大阪~名古屋の稼働率をχとおき,問題文の内容を図に表したものが次図左です。これより,東京~大阪間の稼働率を求めるためのシステム構成図は,次図右となります。
 システム全体の稼働率は,各装置の稼働率をAとすると,次式で表せます。

直列:装置が動く確率×装置が動く確率=A×A
並列:1-(装置が動かない確率)×(装置が動かない確率)
   =1-(1-A)×(1-A)

 まず,東京~名古屋~大阪の稼働率を求めると直列なので,χ×0.8=0.8χです。次に,東京~大阪の全体の稼働率が0.95以上になるχの値を求めます。並列なので,

1-((1-0.8χ)×(1-0.9))≧0.95
          0.9+0.08χ≧0.95
             0.08χ≧0.05
               χ≧0.625
となります。

 以上より,正解は選択肢エです。

佐塚 彰夫(さづか あきお)
アイティ・アシスト 代表取締役
ITに関するコンサルティングや教育を実施するアイティ・アシストの代表。新人研修やプロジェクトマネージャ育成研修をはじめ,基本情報技術者試験,応用情報技術者試験,プロジェクトマネージャ試験などの試験対策研修の実績も豊富。著書に「短期完全マスター 基本情報技術者 2009年版」などがある。