問題
問25 システム開発における要件定義プロセスを説明したものはどれか。
ア 新たに構築する業務,システムの仕様,及びシステム化の範囲と機能を明確にし,それらをシステム取得者側の利害関係者間で合意する。
イ 経営事業の目的,目標を達成するために必要なシステムの要求事項をまとめ,そのシステム化の方針と実現計画を策定する。
ウ システム要件とソフトウェア要件を定義し,システム方式とソフトウェア方式を設計して,システム及びソフトウェア製品を構築する。
エ ソフトウェア要件どおりにソフトウェアが実現されていることやシステム要件どおりにシステムが実現されていることをテストする。
解説と解答
システム開発における要件定義プロセスでは,システム開発を依頼する経営層やユーザ(システム取得者側)の視点から,新たに構築する業務,システムの仕様,システム化の範囲と機能を明らかにし,それらを複数の利害関係者間で合意します。要件定義プロセスで定義する要件には,業務上で実現すべき要件(業務要件),業務要件を実現するために必要な情報システムの機能に関する要件(機能要件),パフォーマンスや信頼性など機能以外の要件(非機能要件)があります。また,情報システムには多くの利害関係者がいて,それぞれ情報システムに求める要件が異なるため,利害関係者間で要件を確認し,全体の合意が得られるように調整する作業も必要になります。
システムの要求事項をまとめ,そのシステム化の方針と実現計画を策定するのは,システム開発における企画プロセスです。よって選択肢イは間違いです。
システム要件とソフトウェア要件の定義,システム方式とソフトウェア方式の設計,システムおよびソフトウェア製品の構築は,すべてシステム開発における開発プロセスで行われる作業です。よって選択肢ウは間違いです。
開発したソフトウェアやシステムが,ソフトウェア要件やシステム要件どおりに実現されているかをテストするのは,開発プロセスにおけるテスト工程で行われる作業です。よって選択肢エも間違いです。
以上より正解は,選択肢アです。
アプリケーションデザイナー 代表取締役