問題

問17 システムの信頼性を表す指標であるRASのうち,可用性(Availability)を表す尺度はどれか。

ア 稼働率(MTBF/(MTBF+MTTR))
イ 全運転時間(MTBF+MTTR)
ウ 平均故障間隔(MTBF)
エ 平均修理時間(MTTR)

テクノロジ系>コンピュータシステム>システム構成要素>システムの評価指標

解説と解答

 システムの信頼性を表す指標には,Reliability(信頼性),Availability(可用性),Serviceability(保守性)があり,それぞれの頭文字を取ってRASと呼ばれます。このうち,可用性について問う問題です。

 それぞれの選択肢について見てみましょう。

 選択肢アの稼働率は,可用性を表す尺度です。可用性は「いつでも使いたいときに使えること」を意味するもので,稼働率が尺度となります。

 選択肢イの全運転時間は,稼働率に影響する値ですが,RASには含まれていません。

 選択肢ウの平均故障間隔(MTBF)は,システムに障害がないように保つことを意味する,信頼性を表す指標です。MTBFが長いほど,信頼性は高くなります。

 選択肢エの平均修理時間(MTTR)は,障害原因を単時間に究明し復旧させることを意味する,保守性を表す指標です。MTTRが短いほど,保守性は高くなります。

 従って,正解は選択肢アです。

佐塚 彰夫(さづか あきお)
アイティ・アシスト 代表取締役
ITに関するコンサルティングや教育を実施するアイティ・アシストの代表。新人研修やプロジェクトマネージャ育成研修をはじめ,基本情報技術者試験,応用情報技術者試験,プロジェクトマネージャ試験などの試験対策研修の実績も豊富。著書に「短期完全マスター 基本情報技術者 2009年版」などがある。