マイクロソフトが,6月下旬から日本国内で実施した「Windowsありがとう」キャンペーン。10月に発売する次世代パソコンOS「Windows 7」のアップグレード版を半額近い価格で先行オンライン販売するという初の試みだったが(関連記事:ヨドバシ/ビックなど,Windows 7のWeb先行予約を開始),発売直後から売り切れとなるサイトが続出するなど,一部に混乱をもたらした。そうした状況となったのは,どうやら日本だけではないようだ。

Take1:Microsoft,「Windows 7」発売前の欧州向け特別販売で大失敗

 米Microsoftが欧州の顧客(まぁ,米国の顧客も同じ状況にある)に迷惑をかけている件について,真実をお知らせしよう。

 同社は欧州で2009年7月15日にWindows 7の期間限定プレセールを始めた。だが,筆者の受け取ったメールによると大失敗だったらしい。購入希望者があまりに多かったため通販サイトのサーバーがダウンしてしまった(もちろんMicrosoftのサーバーも止まったのだろう)。多くのユーザーが待っていたにもかかわらず復旧した時点でプレセールは終了していた。用意していたWindows 7が底をついたのだ。何時間も粘った英国のユーザーは,やっとつながったサーバーで「プレセール特別価格の適用は終了しました」というメッセージを目にした。

 どれほど多くの人が購入しようとしたのだろうか。英Amazon UKによると,プレセール開始から8時間で販売したWindows 7の本数は,発売から17週間で売った「Windows Vista」を上回ったそうだ(これはビックリ)。

 Microsoftは,2回目の欧州向けプレセールを実施するかどうかについて何も発表していない。ただし,申し訳ないが期待しない方がよい。

Take2:MicrosoftとYahoo!がとうとう提携

 せっかく考えた「Microhoo」ロゴが無駄になりそうだ。米Microsoftと米Yahoo!に近い情報筋によると,両社がついに契約を結ぶという。

 ところが,それはMicrosoftがYahoo!全体やYahoo!の検索事業を買収する,といった内容ではない。両社はインターネット広告事業で提携し,それぞれ単独で活動する場合より多くの広告主にアクセスしていく計画である。

 両社のたどったこれまでの経緯を振り返ってみれば,喜ぶのはまだ早い。ただし「Microhoo」ロゴはなかなか魅力的だ。