問題

問17 グループウェア導入の目的として,適切なものはどれか。

ア PC,周辺機器などの機器に組み込んで,ハードウェアの基本的な制御を行う。
イ 共同作業の場を提供することによって,組織としての業務効率を高める。
ウ ハードウェアとソフトウェアが一体となったセキュリティ製品の導入によって,企業におけるインターネット利用のセキュリティを強化する。
エ パッケージ化されたソフトウェア群を導入することによって,システムの開発期間の短縮及び保守の効率化を図る。

ストラテジ系>システム戦略>システム戦略>業務プロセス

解説と解答

 グループウェアは,共通の仕事や目的に対して働く組織やグループを支援し,共同作業のための環境や仕組みを提供するソフトウェアです。電子メールや掲示板,電子会議などのコミュニケーション機能やワークフロー支援機能などの機能を持ち,利用者間におけるコミュニケーションの円滑化や情報の共有化を実現します。

 選択肢のうち,「共同作業を支援することによって組織の業務改善や業務効率化を図る」といった内容を述べているものを選べばよいわけです。

 それぞれの選択肢について検討してみましょう。

 PCなどの機器に組み込んでハードウェアの基本的な制御を行うのは,OS(Operating System,オペレーティングシステム)です。よって選択肢アは間違いです。

 グループウェアを導入しても,セキュリティの強化を図ることはできません。よって選択肢ウは間違いです。なお,ハードウェアとソフトウェアが一体となったセキュリティ製品の例として,アプライアンスサーバー(一つの機能に特化したサーバーのこと)として提供されているファイアウォールがあります。

 また,「システムの開発期間の短縮化と保守の効率化」は,ソフトウェアパッケージ導入の一般的な目的です。よって選択肢エは間違いです。

 以上より正解は,選択肢イです。

小倉 美香(おぐら みか)
アプリケーションデザイナー 代表取締役
情報サービス会社の勤務を経て,1998年より現職。保持する資格は,プロジェクトマネージャ,テクニカルエンジニア(ネットワーク),同(情報セキュリティ),基本情報技術者など多数。著書に「短期完全マスター ITパスポート 2009年版」などがある。