問題

問1 コンプライアンス経営を説明したものはどれか。

ア 株主に対して企業活動の正当性を保持するために,経営管理が適切に行われているかどうかを監視し,点検する。
イ 株主やそのほかの利害関係者に対して,経営活動の内容,実績に関する説明責任を負う。
ウ 企業倫理に基づき,ルール,マニュアル,チェックシステムなどを整備し,法令や社会規範を遵守した企業活動を行う。
エ 投資家やアナリストに対して,投資判断に必要な正確な経営情報を適時に,かつ継続して提供する。

ストラテジ系>企業と法務>法務>その他の法律・ガイドライン・技術者倫理

解説と解答

 コンプライアンス(Compliance)は,法令や規則などのルール,ガイドライン,社会規範などを遵守することを意味します。コンプライアンス経営は,このコンプライアンスの考え方に基づいて経営活動を行うことです。具体的には、企業倫理に基づき,企業自らが倫理規程,規則(ルール),マニュアル,チェックシステムなどを整備し,法令や社会規範を遵守した企業活動を行うことです。

 コンプライアンス経営を発展させたより広い概念にとして,CSR(Corporate Social Responsibility,企業の社会的責任)があります。こちらもチェックしておきましょう。

 選択肢アの「株主のために,経営管理が適切に行われているかどうかを監視・点検する」ことをコーポレートガバナンス(Corporate Governance)と言います。選択肢イの「株主やそのほかの利害関係者(ステークホルダ)に対して説明責任を追う」は,アカウンタビリティ(Accountability)のことです。選択肢エの「投資家やアナリストなどに対して投資判断に必要な経営情報を提供する」ことは,IR(Investor Relations)と言います。

 よって正解は,選択肢ウです。

小倉 美香(おぐら みか)
アプリケーションデザイナー 代表取締役
情報サービス会社の勤務を経て,1998年より現職。保持する資格は,プロジェクトマネージャ,テクニカルエンジニア(ネットワーク),同(情報セキュリティ),基本情報技術者など多数。著書に「短期完全マスター ITパスポート 2009年版」などがある。