ソリューション事業部 プラットフォームエンジニアリング部
プラットフォームエンジニア
山本 武
IT機器には100Vと200Vの電源タイプがある。電源システム設計時には,給電電圧を100Vにするか,200Vにするか,どちらかを選択することになる。あるいは両方が必要なこともあるだろう。実際にどの電圧を選択するかは,設備側(ビル側)で用意できる電圧と,使用するIT機器の電圧によって決まるが,ここでは電圧を選択するための基本的な検討材料をいくつか挙げてみる。
給電方式や電圧にはいくつかある
通常のオフイスビルでは,テナントに対し単相3線方式により単相100Vおよび200Vの両方を給電される場合が多い。単相3線方式では,図1のように単相100Vを2回路,単相200Vを1回路とることができ,主に電灯回路に使用される。また三相200Vも使用できることがあるが,三相200Vの場合は主に動力用として使用される。
オフィス内のサーバールームのように小規模な設備の場合は,単相3線が使用されることが多く,この場合,使用できるUPSは小容量(数kVA~十数kVA)で単相100Vもしくは単相200Vとなる。また中容量(数十kVA)UPSの場合は,一般的に三相200Vを使用する。