エス・ディ・アイの佐藤さんは,帳票などで扱う情報同士やデータ項目同士に関係がないかどうかを,ユーザーへの詰めの質問にしている。「業務部門のユーザーがITエンジニアに伝えていなかったビジネスルール(業務のやり方のルール)を詳しく聞き出せる」と佐藤さんは説明する。

 質問内容の見つけ方はこうだ。まず「受注番号」「得意先コード」「商品コード」といった,番号やコードを割り振って管理しているものを,ひとまとまりの情報とみなす。次に二つの情報に着目して,その間に関係がないかどうかを質問する。得意先と商品という二つの情報については「得意先によって売ってよい商品や売ってはいけない商品が決められていないですか」といった詰めの質問が考えられる(図1)。

図1●情報/項目間の関係を聞く例
図1●情報/項目間の関係を聞く例
エス・ディ・アイの佐藤さんは,情報同士やデータ項目同士に関係がないかを質問することで,ビジネスルール(業務のやり方のルール)に関する仕様を詰めている。情報やデータ項目は,業務で扱う伝票や旧システムの画面などから洗い出す

 併せて「受注日」「担当営業」「単価」といった,伝票などに記載されているデータ項目同士で関係がないかも詰めの質問になるので,忘れずに質問しておく。